業績を上げるための心理学 [雑記]
交流分析という心理学がある。これは1950年代にアメリカの精神科医バーン博士によって提唱された心理学理論で、日本で一番最初に取り入れたのが日航と全日空。
客室乗務員はお客様の命を預かっている。狭い機内で万一トラブルがあったときは迅速に対処しなければならない。
その際、自分の心理もお客様の心理状態も手に取るように分かっていなければならない。トラブルがあったとき、どんなことをすれば安心できるのか。つまり心の見える化。交流分析とは心を科学の目で数値化して理解する心理学である。
これがパチンコにも応用できる。
バーン博士は精神が子供の頃の経験によって形作られるP(Parent、親)、A(Adult、成人)、C(Child、子供)の3つの自我状態があると仮定した。
一般的に人々はこの3つの自我状態のいずれかに属している。
それぞれの状態はさらに分割される。
CPは責任感があって信念が強い。反面厳しくて口うるさい。
NPは優しくて愛情を持っているけど、甘やかしすぎて過保護にする。
Aは冷静沈着で計画性がある。物事を客観的に見るが、行き過ぎると評論家になる。
FCは天真爛漫で明るくて自由奔放。でもわがまま。
ACは謙虚で穏やかで素直だけども劣等感を持ちやすい。
という心理状況が分かってくると、お客様をどの自我状態にすれが、売り上げが一番上がるかが分かってくる。
お客様が来店しました。
一番最初、お客様はアダルトの状態で来店する。この店で勝てそうかどうか情報を集める。ポスターに新台導入の文字。新台なら勝てそうだな、と判断してそして打ってみる。
ところが、回らない。すると、「何だ回らないじゃないか」と批判を始める。そして、最後は打つのを止めて店を後にする。
ということはCPを出させないことだ。
CPを出させないための店舗作りをどうすのか?
それともう一つ、FCを出させること。FCは楽しいこと、面白いことが好き。お金のことも考えない。
つまり、パチンコに来たお客様には長くいてもらって、そして、お金を使っていただくためには、このFCの状態にしなければいけない、ということ。
では、FCの状態は何に反応するか、といえば、NP、お母さんの優しい愛情に反応する。
女性スタッフの戦力化をどうするか、ということで、玉箱を運ばせるよりも女性は女性らしさできれいで、美しい母親の愛情でお客様に接するほうがいい。
例えば、キャバクラは時間ギリギリにかわいい子をつけてくる。そうすると鼻の下の長いお客は「もう1時間延長」となる。
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客室乗務員はお客様の命を預かっている。狭い機内で万一トラブルがあったときは迅速に対処しなければならない。
その際、自分の心理もお客様の心理状態も手に取るように分かっていなければならない。トラブルがあったとき、どんなことをすれば安心できるのか。つまり心の見える化。交流分析とは心を科学の目で数値化して理解する心理学である。
これがパチンコにも応用できる。
バーン博士は精神が子供の頃の経験によって形作られるP(Parent、親)、A(Adult、成人)、C(Child、子供)の3つの自我状態があると仮定した。
一般的に人々はこの3つの自我状態のいずれかに属している。
それぞれの状態はさらに分割される。
CPは責任感があって信念が強い。反面厳しくて口うるさい。
NPは優しくて愛情を持っているけど、甘やかしすぎて過保護にする。
Aは冷静沈着で計画性がある。物事を客観的に見るが、行き過ぎると評論家になる。
FCは天真爛漫で明るくて自由奔放。でもわがまま。
ACは謙虚で穏やかで素直だけども劣等感を持ちやすい。
という心理状況が分かってくると、お客様をどの自我状態にすれが、売り上げが一番上がるかが分かってくる。
お客様が来店しました。
一番最初、お客様はアダルトの状態で来店する。この店で勝てそうかどうか情報を集める。ポスターに新台導入の文字。新台なら勝てそうだな、と判断してそして打ってみる。
ところが、回らない。すると、「何だ回らないじゃないか」と批判を始める。そして、最後は打つのを止めて店を後にする。
ということはCPを出させないことだ。
CPを出させないための店舗作りをどうすのか?
それともう一つ、FCを出させること。FCは楽しいこと、面白いことが好き。お金のことも考えない。
つまり、パチンコに来たお客様には長くいてもらって、そして、お金を使っていただくためには、このFCの状態にしなければいけない、ということ。
では、FCの状態は何に反応するか、といえば、NP、お母さんの優しい愛情に反応する。
女性スタッフの戦力化をどうするか、ということで、玉箱を運ばせるよりも女性は女性らしさできれいで、美しい母親の愛情でお客様に接するほうがいい。
例えば、キャバクラは時間ギリギリにかわいい子をつけてくる。そうすると鼻の下の長いお客は「もう1時間延長」となる。
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ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 美山正広編その② [再構築セミナー]
新店を全国大手や道内大手が鎬を削る地区に出店した。
ローコスト店舗で、玉を出して薄利多売でやっているが、ファンが減っている。ということはファンには通じていないということだった。
1台当たり5万円を作るのに、どれだけのコストをかけているのか? この5万円を作るのにお客様は喜んでいたのか?
出店前は社内から「楽勝ですね」という声も上がっていたが、いざ、ふたを開けてみると全然勝てない。
海も大量導入したが勝てない。
台粗600円でやって、見た目の稼動は保ったが、経営的には赤字だった。
しまいには「あんな場所に出店した会社が悪い。おれたちは悪くない」という声が聞こえてきた。
これでは成長する余地はない。
ニコパチに反対していたが、ニコパチをやったのは1年後だった。
すると1.5倍の稼動で台粗も上回った。
結局、機会損失を1年間続けたことになる。
営業の原点、利は元にある。
仕入れたものを高く売って利益が発生する。
パチンコの日々の営業管理は釘調整であるが、個人差、バラツキがあり、利益損失があった。
そこで釘の調整技術の徹底を図った。
パチンコ業界は見えるものから変わった。
戦闘、戦術、戦略はある程度見えるので、それを真似ていた。戦略や戦術は時代とともに変わるが、変えてはならないのが理念やビジョン。
見えない価値の重要性にトップは気づかなければならない。
1000億円にするまでは社員に対して戦意を求めたが、1000億円を達成するとプラスして戦力(釘、計数管理能力)を求めた。
店は赤字を打って玉を出しているのに、稼動が上がらないのはお客様に出ている、という実感がないためだ。
伝えたい情報と伝わった情報は違う、ということでもある。
ということはトップの意思が最大のエネルギーにならなければいけない。
トップが変わらなければ、会社は変わらない。
決断すると人の話を聞きに行き、学びに行く。
それでも失敗することは多い。
でも、気づき力が大事。気づいたら変える。そして確実に実行すること。
その方向が正しいかどうか分からないけど、決断しないと前に進まない。
決断しないと確実に衰退する。
了
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ローコスト店舗で、玉を出して薄利多売でやっているが、ファンが減っている。ということはファンには通じていないということだった。
1台当たり5万円を作るのに、どれだけのコストをかけているのか? この5万円を作るのにお客様は喜んでいたのか?
出店前は社内から「楽勝ですね」という声も上がっていたが、いざ、ふたを開けてみると全然勝てない。
海も大量導入したが勝てない。
台粗600円でやって、見た目の稼動は保ったが、経営的には赤字だった。
しまいには「あんな場所に出店した会社が悪い。おれたちは悪くない」という声が聞こえてきた。
これでは成長する余地はない。
ニコパチに反対していたが、ニコパチをやったのは1年後だった。
すると1.5倍の稼動で台粗も上回った。
結局、機会損失を1年間続けたことになる。
営業の原点、利は元にある。
仕入れたものを高く売って利益が発生する。
パチンコの日々の営業管理は釘調整であるが、個人差、バラツキがあり、利益損失があった。
そこで釘の調整技術の徹底を図った。
パチンコ業界は見えるものから変わった。
戦闘、戦術、戦略はある程度見えるので、それを真似ていた。戦略や戦術は時代とともに変わるが、変えてはならないのが理念やビジョン。
見えない価値の重要性にトップは気づかなければならない。
1000億円にするまでは社員に対して戦意を求めたが、1000億円を達成するとプラスして戦力(釘、計数管理能力)を求めた。
店は赤字を打って玉を出しているのに、稼動が上がらないのはお客様に出ている、という実感がないためだ。
伝えたい情報と伝わった情報は違う、ということでもある。
ということはトップの意思が最大のエネルギーにならなければいけない。
トップが変わらなければ、会社は変わらない。
決断すると人の話を聞きに行き、学びに行く。
それでも失敗することは多い。
でも、気づき力が大事。気づいたら変える。そして確実に実行すること。
その方向が正しいかどうか分からないけど、決断しないと前に進まない。
決断しないと確実に衰退する。
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ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 美山正広編その① [再構築セミナー]
弊社が2007年4月26日に主催した「ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー」より、講演録を抜粋します。
■第二部 ㈱正栄プロジェクト・美山正広代表取締役社長
講演テーマ「激しい市場競争を勝ち抜く挑戦する心」
売上高が2000億円を超えたとき、社内風土が官僚主義的、セクト主義的になっていた。この体制で出店してもいい会社にはなれないことを感じ始めていた。
そこで着手したのが社員教育の前に、人間教育だった。
社員としての8時間より、人間として生きている24時間を豊かにするために。
自分とは何者か? この仕事を通じて何がやりたいのか? その辺りから見つめなおした。
能力主義よりも共感主義。ガバナンスをしっかりしなければ外からの資本は入ってこない。そこでISOを取得したり、監査法人と監査契約を結び、上場企業という気持ちで経営している。
最終的に重要なことは、経営理念を持つこと。
さらに経営の目的を持つことが大事で、それをトップがいい続けることが大事。
2000億円を超えたことで、気づいたことが一杯ある。
売り上げは上がったが、財務内容がよくなかった。得たもの失ったものは何か?
2000億円を超えた第3ステージではパチンコ版ビッグバンが起こる。
財務と人材にダメージを受けた。年間で11店舗も出店したため、人事戦略は滅茶苦茶無理をかけた。そのため、出店した店舗が軌道に乗るまでに倍の時間がかかった。
株主に約束した利益を出すことができなかった。責任を感じた。
組織を立て直し、本部長制をやめてすべてフラットにした。営業は直轄型で私の下に置いた。
社内風土が官僚的になっていた。
非常時にはトップが決断して変えるしかない。決断と責任はトップが取る。
人事の混乱も起きた。
本部長がいらなくなった。エリアマネージャーもなくなった。降格人事と取られて辞める幹部もいた。掲げた目標が理解してもらえなかった。
依存型から自立型に転換中のこの時期しか変えられない、と思った。
5号機問題は1年半前からシミュレーションを重ねた。
今後5年間一切の出店を止めて、売り上げをスロットから40%ダウンさせてやっていけるのか? 最悪のシミュレーションをやった。
そのとき、スロットの売り上げを捨てる決断をした。
それまでは、1台当たり5万円を維持することを目安に、これがお客様の支持だと思っていた。
大型店、多店舗展開、メイン機軸になる機械を入れて、イベントを繰り返し、客単価を上げる。
客数を増やしたのではなく、客単価を上げての5万円だった。
この勝ちパターンが通用しなくなった。やったことといえば、1人当たりの客単価を上げただけだった。
台売り5万円がわれわれの存在価値だと思っていたが、これを捨てて低玉貸しにシフトした。そうしなければ生きていけないから。
1円貸しに対してエリアマネージャーは「無理」「できない」「粗利が取れない」と反対した。
どんどんマーケットは変わっている。
そこで昨年4月23日に踏み切った。1460台を低玉貸しに移行して売り上げを捨てた。
できない常識が簡単に変わった。非常識が簡単に常識に変わった。
われわれがやっている常識は正しいのか?
松下幸之助は「執念ある者は可能性から発想するが、執念無き者は困難から発想する」という言葉を遺している。
反対するものは1円パチンコができないと困難から発想していた。
今まで大切にしてきた価値観を捨てることはトップが決断しなければならない。
そこで売り上げという目標を捨てた。
つづく
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■第二部 ㈱正栄プロジェクト・美山正広代表取締役社長
講演テーマ「激しい市場競争を勝ち抜く挑戦する心」
売上高が2000億円を超えたとき、社内風土が官僚主義的、セクト主義的になっていた。この体制で出店してもいい会社にはなれないことを感じ始めていた。
そこで着手したのが社員教育の前に、人間教育だった。
社員としての8時間より、人間として生きている24時間を豊かにするために。
自分とは何者か? この仕事を通じて何がやりたいのか? その辺りから見つめなおした。
能力主義よりも共感主義。ガバナンスをしっかりしなければ外からの資本は入ってこない。そこでISOを取得したり、監査法人と監査契約を結び、上場企業という気持ちで経営している。
最終的に重要なことは、経営理念を持つこと。
さらに経営の目的を持つことが大事で、それをトップがいい続けることが大事。
2000億円を超えたことで、気づいたことが一杯ある。
売り上げは上がったが、財務内容がよくなかった。得たもの失ったものは何か?
2000億円を超えた第3ステージではパチンコ版ビッグバンが起こる。
財務と人材にダメージを受けた。年間で11店舗も出店したため、人事戦略は滅茶苦茶無理をかけた。そのため、出店した店舗が軌道に乗るまでに倍の時間がかかった。
株主に約束した利益を出すことができなかった。責任を感じた。
組織を立て直し、本部長制をやめてすべてフラットにした。営業は直轄型で私の下に置いた。
社内風土が官僚的になっていた。
非常時にはトップが決断して変えるしかない。決断と責任はトップが取る。
人事の混乱も起きた。
本部長がいらなくなった。エリアマネージャーもなくなった。降格人事と取られて辞める幹部もいた。掲げた目標が理解してもらえなかった。
依存型から自立型に転換中のこの時期しか変えられない、と思った。
5号機問題は1年半前からシミュレーションを重ねた。
今後5年間一切の出店を止めて、売り上げをスロットから40%ダウンさせてやっていけるのか? 最悪のシミュレーションをやった。
そのとき、スロットの売り上げを捨てる決断をした。
それまでは、1台当たり5万円を維持することを目安に、これがお客様の支持だと思っていた。
大型店、多店舗展開、メイン機軸になる機械を入れて、イベントを繰り返し、客単価を上げる。
客数を増やしたのではなく、客単価を上げての5万円だった。
この勝ちパターンが通用しなくなった。やったことといえば、1人当たりの客単価を上げただけだった。
台売り5万円がわれわれの存在価値だと思っていたが、これを捨てて低玉貸しにシフトした。そうしなければ生きていけないから。
1円貸しに対してエリアマネージャーは「無理」「できない」「粗利が取れない」と反対した。
どんどんマーケットは変わっている。
そこで昨年4月23日に踏み切った。1460台を低玉貸しに移行して売り上げを捨てた。
できない常識が簡単に変わった。非常識が簡単に常識に変わった。
われわれがやっている常識は正しいのか?
松下幸之助は「執念ある者は可能性から発想するが、執念無き者は困難から発想する」という言葉を遺している。
反対するものは1円パチンコができないと困難から発想していた。
今まで大切にしてきた価値観を捨てることはトップが決断しなければならない。
そこで売り上げという目標を捨てた。
つづく
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ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 木村勝男編その③ [再構築セミナー]
経常利益を1億円として、100人で儲けるのと10人で儲けるのはどっちが上か? 1人当たりの生産性を高かめることに気づいた。
B/Sは事業の結果として作るものではない。社長が意図して作るもの。
この時2つの経営ビジョンを掲げた。
①100年企業
②B/Sのモデル企業を作る
③企業再生のトップ企業を目指す
経営とは売り上げを増やすことではなく、純利益を増やすこと。
1年で1億円貯まるとすれば、10年では10億円になる。これを税金のかからないケイマン諸島に移したところで、これは表に出せないので、力のないお金しかならない。せいぜいラスベガスで使うぐらい。
10億円の税引き後の6億円はすごい力を持つ。6億円の資本金になると都銀が注目する。これが10億円になると証券会社が上場を勧めてくる。
B/Sはビジョンが立てやすいし、社員も育つ。B/Sは変化対応資金であり、企業存続、新規事業開発資金でもある。
ピンチとチャンスは表裏一体。いつも危機感を持たなければいけない。
パナソニックは構造改革資金=リストラ資金として貯めていた。これで業績が持ち直した。一番危機感がないのは中小企業。財務内容も分かっていない。大企業ほど危機感を持っている。
B/Sがよくなると外部からの資金が入ってくる。
資産運用額が20億円のときに、10年後の資産運用金額を1000億円と発表して、投資する会社を探した。2番手と3番手には断られたが、1番大手のダヴィンチ・アドバイザーズが資本金7億円を評価して10億円出資してくれた。
企業再生と事業再生は違う。その事業がダメなら全部止めて新しい事業をすることも企業存続のためには必要になる。例えば、広島のヒロボーは元々紡績会社だったが、今は工業用のヘリコプターを作っている。
ビジョンのない、夢のない会社に夢のある社員は残らない。
経営資源は人、モノ、カネ、情報といわれている。これを足して4ではなく、10にも50にもするのが経営であり、経営資源を使って付加価値を出すことが経営でもある。
最終的には人がカネや情報を集めてくる。
従って経営者はスペシャリストになってはダメ。コーディネーターにならなければいけない。経営は人に始まり人に終わる。
自分のところに金はなくても世の中にはカネがある。それを引っ張ってくるのが人。人財とはお金を稼げる人のこと。
人が育つ会社にするためには、ベクトルや理念が合う会社でなければ人は育たない。
了
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B/Sは事業の結果として作るものではない。社長が意図して作るもの。
この時2つの経営ビジョンを掲げた。
①100年企業
②B/Sのモデル企業を作る
③企業再生のトップ企業を目指す
経営とは売り上げを増やすことではなく、純利益を増やすこと。
1年で1億円貯まるとすれば、10年では10億円になる。これを税金のかからないケイマン諸島に移したところで、これは表に出せないので、力のないお金しかならない。せいぜいラスベガスで使うぐらい。
10億円の税引き後の6億円はすごい力を持つ。6億円の資本金になると都銀が注目する。これが10億円になると証券会社が上場を勧めてくる。
B/Sはビジョンが立てやすいし、社員も育つ。B/Sは変化対応資金であり、企業存続、新規事業開発資金でもある。
ピンチとチャンスは表裏一体。いつも危機感を持たなければいけない。
パナソニックは構造改革資金=リストラ資金として貯めていた。これで業績が持ち直した。一番危機感がないのは中小企業。財務内容も分かっていない。大企業ほど危機感を持っている。
B/Sがよくなると外部からの資金が入ってくる。
資産運用額が20億円のときに、10年後の資産運用金額を1000億円と発表して、投資する会社を探した。2番手と3番手には断られたが、1番大手のダヴィンチ・アドバイザーズが資本金7億円を評価して10億円出資してくれた。
企業再生と事業再生は違う。その事業がダメなら全部止めて新しい事業をすることも企業存続のためには必要になる。例えば、広島のヒロボーは元々紡績会社だったが、今は工業用のヘリコプターを作っている。
ビジョンのない、夢のない会社に夢のある社員は残らない。
経営資源は人、モノ、カネ、情報といわれている。これを足して4ではなく、10にも50にもするのが経営であり、経営資源を使って付加価値を出すことが経営でもある。
最終的には人がカネや情報を集めてくる。
従って経営者はスペシャリストになってはダメ。コーディネーターにならなければいけない。経営は人に始まり人に終わる。
自分のところに金はなくても世の中にはカネがある。それを引っ張ってくるのが人。人財とはお金を稼げる人のこと。
人が育つ会社にするためには、ベクトルや理念が合う会社でなければ人は育たない。
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ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 木村勝男編その② [再構築セミナー]
B/S(貸借対照表)
お金には他人のお金と自分のお金しかない。集めた金をどこに使ったかの指標がB/Sである。
そういう意味では企業も国の経営もすべてB/Sである。経営とはB/Sをよくすることである。
キャノンの御手洗会長も経営とはバランスシートをよくすることだといっている。税引き後利益で5000億円を上げている。キャノンは苦しい時代にB/Sを最優先課題にした。
B/Sをよくすることを経営という。経営者とはB/Sをよく作った人のことをいう。
社長には誰でもなれるが、真の経営者になれるのは2~3%しかない。
ホール業界にも社長と経営者がいる。変化を社長は怯え、経営者はチャンスと受け止める。
変化をどう受け止めるか。大きい会社が潰れるから新興勢力が出てくる。
P/L思考からB/S思考に変えるためには、純利益を積み上げる必要がある。P/LとB/Sの間には税金川という川が横たわっている。
実は私自身、税金川を渡るような人間ではなかった。税金は払いたくないからP/Lの世界で生きていた。
私はP/L型経営を昭和の経営と呼んでいる。昭和の時代は供給より需要の方が多かった。
右肩上がりの景気が続いていた時代はP/Lだけでよかった。
儲けた金で税金を払うぐらいなら社員旅行でハワイに行ったり、ミナミで飲んでいた。
バブル経済が崩壊して21世紀型のB/S経営になった。
今は供給より需要が少ないので、すさまじい競争が始まっている。
バブル以前は金を借りても何もすることがなかったので土地を買った。そして土地神話が生まれた。その時、銀行はP/Lを見て金を貸した。今はB/Sがよくないと金を貸さない。
例えば、会社ができて30年とすれば、B/Sは30期となる。この間、どんな経営ビジョンでやってきたか、その哲学がB/Sに出る。P/Lは1年間の結果だが、これはある種の経営者の通信簿でもある。
経営の目的は利益を上げることである。自分の金を大きくして、他人の金を減らしていくのがB/S経営である。
経営とは、売り上げを上げることという人もいた。バブルの時はそう思っていた。当時、売り上げを100億円上げたら一人前の経営者ともいわれた。それで、「やったろうやないか」と頑張って200億円売り上げた。
P/L経営の人は店の数や従業員の数を増やし、本社ビルが立派で見栄っ張りの人が多い。
B/S経営は本社ビルを持たない。土地も借り物。
B/S経営研究会は中小企業1万人が決算書を見せ合いながら勉強会を開いている。ホール業者もいるが決算書を見てびっくりした。ぎょうさん税金を払ってB/S経営をはじめている。
B/Sは全世界に通用する。
売り上げばかりを追っかけるとこれは必ず潰れる。2~3店舗まで調子よく、それから20~30店舗に増やし、さらに100~200店舗と増やしたところで潰れる。
バブル前は売り上げを上げて、税引き後利益を0にしたがっていた。
だからといって脱税は嫌い。オープンな経営をしていた。金利を払うと全部損金で落ちるので、銀行のために働いていたようなもの。だから、資本金が1000万円から増えなかった。
当時は自己資本率という言葉も知らなかった。1000万円の金で200億円の金を動かしていた。少ない金で大きな金を動かすのが経営と思っていた。無知は経営にも壁を作る。
250億円の資産で500億円借りてバブルが崩壊して大借金を抱え込んだ。
そのときにモノサシを変えた。
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お金には他人のお金と自分のお金しかない。集めた金をどこに使ったかの指標がB/Sである。
そういう意味では企業も国の経営もすべてB/Sである。経営とはB/Sをよくすることである。
キャノンの御手洗会長も経営とはバランスシートをよくすることだといっている。税引き後利益で5000億円を上げている。キャノンは苦しい時代にB/Sを最優先課題にした。
B/Sをよくすることを経営という。経営者とはB/Sをよく作った人のことをいう。
社長には誰でもなれるが、真の経営者になれるのは2~3%しかない。
ホール業界にも社長と経営者がいる。変化を社長は怯え、経営者はチャンスと受け止める。
変化をどう受け止めるか。大きい会社が潰れるから新興勢力が出てくる。
P/L思考からB/S思考に変えるためには、純利益を積み上げる必要がある。P/LとB/Sの間には税金川という川が横たわっている。
実は私自身、税金川を渡るような人間ではなかった。税金は払いたくないからP/Lの世界で生きていた。
私はP/L型経営を昭和の経営と呼んでいる。昭和の時代は供給より需要の方が多かった。
右肩上がりの景気が続いていた時代はP/Lだけでよかった。
儲けた金で税金を払うぐらいなら社員旅行でハワイに行ったり、ミナミで飲んでいた。
バブル経済が崩壊して21世紀型のB/S経営になった。
今は供給より需要が少ないので、すさまじい競争が始まっている。
バブル以前は金を借りても何もすることがなかったので土地を買った。そして土地神話が生まれた。その時、銀行はP/Lを見て金を貸した。今はB/Sがよくないと金を貸さない。
例えば、会社ができて30年とすれば、B/Sは30期となる。この間、どんな経営ビジョンでやってきたか、その哲学がB/Sに出る。P/Lは1年間の結果だが、これはある種の経営者の通信簿でもある。
経営の目的は利益を上げることである。自分の金を大きくして、他人の金を減らしていくのがB/S経営である。
経営とは、売り上げを上げることという人もいた。バブルの時はそう思っていた。当時、売り上げを100億円上げたら一人前の経営者ともいわれた。それで、「やったろうやないか」と頑張って200億円売り上げた。
P/L経営の人は店の数や従業員の数を増やし、本社ビルが立派で見栄っ張りの人が多い。
B/S経営は本社ビルを持たない。土地も借り物。
B/S経営研究会は中小企業1万人が決算書を見せ合いながら勉強会を開いている。ホール業者もいるが決算書を見てびっくりした。ぎょうさん税金を払ってB/S経営をはじめている。
B/Sは全世界に通用する。
売り上げばかりを追っかけるとこれは必ず潰れる。2~3店舗まで調子よく、それから20~30店舗に増やし、さらに100~200店舗と増やしたところで潰れる。
バブル前は売り上げを上げて、税引き後利益を0にしたがっていた。
だからといって脱税は嫌い。オープンな経営をしていた。金利を払うと全部損金で落ちるので、銀行のために働いていたようなもの。だから、資本金が1000万円から増えなかった。
当時は自己資本率という言葉も知らなかった。1000万円の金で200億円の金を動かしていた。少ない金で大きな金を動かすのが経営と思っていた。無知は経営にも壁を作る。
250億円の資産で500億円借りてバブルが崩壊して大借金を抱え込んだ。
そのときにモノサシを変えた。
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ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 木村勝男編その① [再構築セミナー]
弊社が2007年4月26日に主催した「ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー」より、講演録を抜粋します。
■第一部 ㈱アーバンベネフィット・村勝男取締役会長。
講演テーマ「やってみなわからん! やったことしか残らん!」
同社は「中小企業の活性化」をミッションとする中小企業再生会社のトップです。同社の手法は良いバランスシート(貸借対照表)の企業創りをサポートこと。そのためには、納税を通じて株主資本を貯え、どんな経済変化が起こっても対応できる財務体質を強化していく。 中小企業はこの大きな経済変化の下、永続するために企業再建してBS経営に取り組まれることを推奨しています。
18歳で起業して70歳になるが、経営には2つしかないことが分かった。
①変化に対応すること
②B/S(バランスシート・貸借対照表)
この2つが長年の経営の中で掴んだコツでもある。
あらゆる企業は変化に対応しなければ生き残れない法則がある。これは生物が生き残る法則と一緒で、大きい会社や強い会社が生き残れるわけではない。変化に対応した会社だけが生き残れる。
ただ、変化は未知の世界なので怖い世界でもある。だから変化を嫌う人、怯える人もいる。その一方で変化をチャンス、と捉える人もいる。こういう経営者が生き残っていく。
2つ目は経営のコツはB/S(貸借対照表)にあることが分かった。では、P/L(損益計算書)との違いは何か?
P/Lで一番、最初の項目は売上が来る。
仕入れを引いた粗利益
人件費や家賃を引いた営業利益
銀行の借り入れ利息を払ったり、家賃収入が入ったりで経常利益
税引き前利益
税引き後利益
と利益には5つある。
本当の経営の目的は何だと思いますか?
皆さんは「お客さんに喜ばれること」「企業の永続性」「世の中の役に立つこと」「戦製品の開発」などというが、それらは全部間違っている。そんなことをいうからいい会社ができない。
本当の経営の目的とは利益を上げること。それ以外の何ものでもない。利益を上げないことにはお客さんに喜ばれることも、会社が永続することもできない。利益を上げないでやってみろ、といいたい!
利益の上がらない会社は古今東西、生き残った会社はない。利益を上げて税金を払い、社員の福祉や新製品の開発に使う。
利益は税引き後の利益しかない。すべての業界がそう。税引き後の利益を上げることにある。
つづく
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■第一部 ㈱アーバンベネフィット・村勝男取締役会長。
講演テーマ「やってみなわからん! やったことしか残らん!」
同社は「中小企業の活性化」をミッションとする中小企業再生会社のトップです。同社の手法は良いバランスシート(貸借対照表)の企業創りをサポートこと。そのためには、納税を通じて株主資本を貯え、どんな経済変化が起こっても対応できる財務体質を強化していく。 中小企業はこの大きな経済変化の下、永続するために企業再建してBS経営に取り組まれることを推奨しています。
18歳で起業して70歳になるが、経営には2つしかないことが分かった。
①変化に対応すること
②B/S(バランスシート・貸借対照表)
この2つが長年の経営の中で掴んだコツでもある。
あらゆる企業は変化に対応しなければ生き残れない法則がある。これは生物が生き残る法則と一緒で、大きい会社や強い会社が生き残れるわけではない。変化に対応した会社だけが生き残れる。
ただ、変化は未知の世界なので怖い世界でもある。だから変化を嫌う人、怯える人もいる。その一方で変化をチャンス、と捉える人もいる。こういう経営者が生き残っていく。
2つ目は経営のコツはB/S(貸借対照表)にあることが分かった。では、P/L(損益計算書)との違いは何か?
P/Lで一番、最初の項目は売上が来る。
仕入れを引いた粗利益
人件費や家賃を引いた営業利益
銀行の借り入れ利息を払ったり、家賃収入が入ったりで経常利益
税引き前利益
税引き後利益
と利益には5つある。
本当の経営の目的は何だと思いますか?
皆さんは「お客さんに喜ばれること」「企業の永続性」「世の中の役に立つこと」「戦製品の開発」などというが、それらは全部間違っている。そんなことをいうからいい会社ができない。
本当の経営の目的とは利益を上げること。それ以外の何ものでもない。利益を上げないことにはお客さんに喜ばれることも、会社が永続することもできない。利益を上げないでやってみろ、といいたい!
利益の上がらない会社は古今東西、生き残った会社はない。利益を上げて税金を払い、社員の福祉や新製品の開発に使う。
利益は税引き後の利益しかない。すべての業界がそう。税引き後の利益を上げることにある。
つづく
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