ホール経営ビジネスモデル再構築セミナー 木村勝男編その② [再構築セミナー]

B/S(貸借対照表)

お金には他人のお金と自分のお金しかない。集めた金をどこに使ったかの指標がB/Sである。
そういう意味では企業も国の経営もすべてB/Sである。経営とはB/Sをよくすることである。

キャノンの御手洗会長も経営とはバランスシートをよくすることだといっている。税引き後利益で5000億円を上げている。キャノンは苦しい時代にB/Sを最優先課題にした。

B/Sをよくすることを経営という。経営者とはB/Sをよく作った人のことをいう。

社長には誰でもなれるが、真の経営者になれるのは2~3%しかない。
ホール業界にも社長と経営者がいる。変化を社長は怯え、経営者はチャンスと受け止める。
変化をどう受け止めるか。大きい会社が潰れるから新興勢力が出てくる。

P/L思考からB/S思考に変えるためには、純利益を積み上げる必要がある。P/LとB/Sの間には税金川という川が横たわっている。

実は私自身、税金川を渡るような人間ではなかった。税金は払いたくないからP/Lの世界で生きていた。

私はP/L型経営を昭和の経営と呼んでいる。昭和の時代は供給より需要の方が多かった。
右肩上がりの景気が続いていた時代はP/Lだけでよかった。

儲けた金で税金を払うぐらいなら社員旅行でハワイに行ったり、ミナミで飲んでいた。

バブル経済が崩壊して21世紀型のB/S経営になった。
今は供給より需要が少ないので、すさまじい競争が始まっている。

バブル以前は金を借りても何もすることがなかったので土地を買った。そして土地神話が生まれた。その時、銀行はP/Lを見て金を貸した。今はB/Sがよくないと金を貸さない。

例えば、会社ができて30年とすれば、B/Sは30期となる。この間、どんな経営ビジョンでやってきたか、その哲学がB/Sに出る。P/Lは1年間の結果だが、これはある種の経営者の通信簿でもある。

経営の目的は利益を上げることである。自分の金を大きくして、他人の金を減らしていくのがB/S経営である。

経営とは、売り上げを上げることという人もいた。バブルの時はそう思っていた。当時、売り上げを100億円上げたら一人前の経営者ともいわれた。それで、「やったろうやないか」と頑張って200億円売り上げた。

P/L経営の人は店の数や従業員の数を増やし、本社ビルが立派で見栄っ張りの人が多い。

B/S経営は本社ビルを持たない。土地も借り物。

B/S経営研究会は中小企業1万人が決算書を見せ合いながら勉強会を開いている。ホール業者もいるが決算書を見てびっくりした。ぎょうさん税金を払ってB/S経営をはじめている。

B/Sは全世界に通用する。
売り上げばかりを追っかけるとこれは必ず潰れる。2~3店舗まで調子よく、それから20~30店舗に増やし、さらに100~200店舗と増やしたところで潰れる。

バブル前は売り上げを上げて、税引き後利益を0にしたがっていた。
だからといって脱税は嫌い。オープンな経営をしていた。金利を払うと全部損金で落ちるので、銀行のために働いていたようなもの。だから、資本金が1000万円から増えなかった。

当時は自己資本率という言葉も知らなかった。1000万円の金で200億円の金を動かしていた。少ない金で大きな金を動かすのが経営と思っていた。無知は経営にも壁を作る。
250億円の資産で500億円借りてバブルが崩壊して大借金を抱え込んだ。

そのときにモノサシを変えた。

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