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10年目の温故知新④最終回 [メディア掲載記事]

釘調整が計算ずくで論理的にできるシステム

ここに機種別の1ヵ月平均の一覧表である。

ここで7番と15番台を見てみよう。平均稼働が4万9735個に対して7番台は平均を5000個近く下回っている。

一方の15番台は平均を上回っている。特賞確率は7番台が1/148と甘い。

一方の15番台は1/186と辛い。にもかかわらず、15番台の方が稼働が高い。

原因を台別の釘幅、スタート相関図で検証すると11.15の釘幅の時7番台はスタート平均回数が最大±0.4回の差があるのに対して、15番台は±0.2回とスタートのバラつきが少ない。

このバラつきが稼働を落とす原因だ。この場合、スタートが落ち着かないのは誘導釘に原因があることが分かる。

誘導釘を再調整することでスタートも落ち着き、稼働も安定してくる。このように原因が究明できて対処できるのが釘幅測定器の真骨頂である。

本来基本釘が出来上がっていれば、打ち手が替わってもスタート回数は変わらない。

釘幅測定器アドバイザーの新井博貴氏は「今までの釘調整では進歩はない。システムを使って検証することで、これまでの常識が非常識であることに気づかされます。認識の違いは行動の違いに現れてきます。釘調整を低いレベルに止めている人と高いレベルで成長する人とでは取り返しのつかない差になる。2万以上の稼働がないと、スタートのデータが取れないという人もいますが、そういう感覚で調整する人は永遠に合わせられません」と手厳しい。

客に負担を感じさせないで、ホールの利益を取るにはスタートをいくらにしたらいいのか?

それを釘幅で回答する——釘調整が計算ずくめで論理的にできるシステムが釘幅管理であるといえよう。



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10年目の温故知新③ [メディア掲載記事]

「ビッグウェーブ」の競合店は4店舗。うち等価交換が3店舗で、残り1店舗が30個交換で営業している。

同ホールだけが“遊び”を優先して8月一杯まで42個交換を死守していた。

ホールの周辺には田園が広がる。4月、5月の農繁期は他店の稼働が下がる中、同ホールだけが上がった。

しかし、6、7月になると稼働が下がり始めてきた。昼間の稼働はさほどの変化はなかったが、夜の稼働が極端に落ち込んだ結果であった。

夜、短時間勝負にかけるサラリーマン客が等価の店へ流れたためだった。

地域性もあるだろうが、等価と42個交換が混在する地域で、42個で充分に客を付けているホールもある。

3ヵ月経っても好転する兆しは見られなかった。同じ土俵に上がる決断を迫られる。

9月8日から30個交換営業に踏み切った。30個交換に切り替えるに当たって1日を釘調整を費やし、さらに1日試し打ちをして均等にして開店に備えた。休業から3日目の午後3時に営業を再開した。

1ヵ月間は採算を度外視した。出すことは簡単でも30個交換で取るのは難しい。

「30個交換では釘がより大きなウエイトを占めます。でも勘助を使っていると釘の開け締めが楽です。例えば、0.5mm の開け締めでスタートを0.1回上げ下げできる感覚でスタート管理ができますから、出しさ加減、取りさ加減の限界まで挑戦できる。30個交換に変更しても売上も玉単価も変わっていません。むしろ、今のCR機は等価や30個交換の方が理に適っている。2000個、2100個の機械を出してきているので、出玉が少ない分スタートが回せる。ただ、確変中のベースは80以下、85以上にならないよう細心の注意を払っています。勘助があるからシビアな釘調整ができる」(黒川部長)

こうした緻密な釘調整を実行した結果、再び、地域一番店のレベルまで稼働が戻ってきた。

つづく

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10年目の温故知新② [メディア掲載記事]

釘幅測定器を導入して最初に行うのは全台のスタートを揃えること。

「パチンコは一種のギャンブルですから機械の確率だけに頼ることになります。そのためにも公平な環境作りが求められます。1000円でスタートが平均20回回るとすれば、15回や25回の台があっては不公平感を感じる。まず、心理的不安要因を取り去り、じっくりプレイできるホール環境でなければ集客は図れない」と力説する。

適正粗利についても同じことがいえる。

例えば、ホールは最低3000万円の粗利が必要だといわれているが、それは店側の理由であって、適性かどうかは客の判断に委ねられる。

どんな商売でもいいものを安く売るということが鉄則だろう。この観点からいえば、出玉以前にスタート回数だ。

客は1000円でスタート回数を買っているようなものであるから、バラつきがあってはいけない。未だに「回る台と回らない台を作った方がいい」と反論する経営者もいるが、その考え方は客のニーズには合っていない。

同じリンゴで値段がバラついていたら売れない。それと同じことだ。むしろ競合店調査で他店よりもスタート回数を増やすことが求められる。

さらに、スタートを揃えるためには、統一ゲージに作り直す必要がある。

玉の軌道はネカセの角度があるため、盤面を這うように釘の根元を通過している。

にもかかわらず、釘幅を手前で測っているホールが圧倒的に多い。1/100mmを測定する勘助で測ると根元と手前ではかなりの誤差があることに気づかされる。

板ゲージを使うと根元が狭く、手前が広くなる傾向がある。従って根元で測り根元で揃えていく考え方に改めなければならない。根元を揃えるためにペンチを使う。測った釘幅はコンピュータに送信され、データベース化されていく。

「平均が5.8回のスタートとすれば、中には5.6回や5.3回の台も出てくる。平均で5.8回になってもこれでは駄目です。1台ずつを5.8回に揃える。何ミリの釘幅にすれば、そのスタート回数になるかがデータでわかっているので、その幅にすればスタート回数も出てきます。そのために仕事量はは増えましたが、今までがアバウトすぎた。釘は営業を左右する一番大事な作業。納得してやっているので釘調整が楽しくなった」(黒川部長)とキッパリ。

命釘を揃えた後は、試し打ちによって寄り釘を調整して、スタートの均一化を図る。

これで初めて統一ゲージの完成となる。一度作り上げると後は命釘の調整だけで、希望通りのスタート回数を導きだせる。

ちなみに同ホールでは根元を12:20、スタート6回を統一ゲージとして管理している。

手前で合わせるとスタートはバラバラになるが、根元で調整するとスタート回数が狂わなくなる。

金曜日と日曜日の夜は全台を叩く、という。

つづく

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10年目の温故知新① [メディア掲載記事]

以下の記事は今から10年前、オフィスジャパンを興す前、釘幅管理コンピュータに出会ったころ業界誌に掲載されたものです。 温故知新。10年目の節目として改めて採録します。

ホール経営の難しさの中で、優秀な釘師の確保・育成が困難なことが挙げられる。

中でも多店舗展開の基本はマニュアルを作成し作業を標準化することで、誰がやっても同一レベルの仕事ができなければならない。

接客教育などなら可能だが、こと釘調整に関してはパチンコ業界では“聖域”視されている。

基本的なハンマーの持ち方、釘の叩き方は教えられても、釘調整結果を判定するモノサシ自体がないため、調整技術の評価のしようがないのが現実だ。そのために釘調整の標準化を図ることが困難とされていた。

例えば、ゴルフも道具の進化とともに技術も進化してきた。パチンコ産業はコンピュータ化が一番進んでいるといわれながら、釘調整の分野だけが20年も30年も昔の方法が脈々と受け継がれている。

釘幅とスタート回数をデータで解析、釘調整作業を理論立てて体系化することで、誰でも同じ釘調整ができるようにした釘幅管理コンピュータシステムが開発された。

同システムは、高精度のハイテク測定器を使って、新聞紙1枚分の釘幅を管理する。あいまい不明瞭だった釘調整結果を数値(データ)に残すことにより、釘幅とスタート平均回数の因果関係が明確になった。

つまりパチスロの設定管理のように、釘幅でスタート管理ができるようになった。しかし、ただの釘幅測定かというと、そういう範疇に止まらない。

モノの見方、考え方が変わり、結果が出るので行動までもが変わる。

釘師の育成で悩んでいたホールの問題も解決してしまう。

システム導入によって会社のシステムを大きく変化させるツールである、という。

「ショックでした。釘を叩いて10年になります。板ゲージと玉ゲージでプライドを持って釘調整をやっていましたが、実際に釘幅管理ツールで測ってみると違いがはっきりと数値で表れる。釘幅を揃えたところでパチンコ台はねかせの角度も違えば、役モノも違う。最初はシステムが100%正しいとは思わなかった。しかし、釘調整の目安となる基準が必要なことを痛感したので導入に踏み切りました」と語るのは佐賀「ビッグウェーブ」の黒川福哲部長。

導入から1年以上が経過した。当初は経営管理コンピュータの導入計画を立てていたが、導入ホールを視察して「人材を育てることができる」と判断して釘幅管理システムの導入に踏み切った。

従来の方法では釘調整の指示の仕方は、甘め、辛め、強め、弱めと実にあいまいだった。

そういう指示の方法では個人差があまりにも大きく。結果が同じになることの方がおかしい。加えて調整器具の精度にも問題がある。

これを常に数値で指示するのだから、誰がやっても同じ結果が得られる、というわけだ。

「板ゲージ時代はアバウトでした。12:00の板ゲージで叩けと指示しても、釘幅測定器で測ってみるとスカスカがあったりキツメがあったりバラバラ。釘幅測定器は調整した結果が数字で出るので一目瞭然。言い訳もできません。例えば、12:30で基準を作ってしまえば、後はそれに合わせるだけですから、バラつきもなく部下にも釘を任せられる。管理するほうは楽になりました。今まで釘幅測定器なしで営業していたの営業はできるのでしょうが、こだわりの数字を追求するために、はもはや釘幅測定器なしでは営業できません」と評価する。

取ってはいけないときに取ることも客を逃すロスだが、取るべき時に取らないこともロスである。

つづく



海で利益が取れるようになった [メディア掲載記事]

「当社が目指すのはパチンコの量販店ではなくパチンコの専門店。専門店である以上、釘に対しても質の高い技術、理論、知識が求められる。そういう当社の方向性と統一ゲージ理論がピッタリ合致しました。釘は統一ゲージ理論に基づいて、角度から1本ずつ調整する。高額なお金を使っていただいている以上、それがお客さまに対するパチンコ専門店のサービスです」と語るのは全国のトップを切って「スーパーチャンサ」を導入した「ダスラー」(金沢市)の桧原永文社長。

「安心、安全、快適」をモットーに「ダスラー津幡店」が品質保証の国際規格であるISO9002を取得している。

統一ゲージ理論を採用したのは今年の2月。そして、9月、オフィスジャパンが満を持して開発した統一ゲージサポートシステム「スーパーチャンサ」に切り替えた。釘幅デジタル測定器も「チャンサ君」へと一新した。

「まず、釘に対する考え方が根本から変わりました。従来は36台1島でスタートが平均5.9回になっていれば満足していました。実際1台ずつチェックすると5.1回があったり、6.2回があったりの平均値でしかありません。5.1回しか回らない台はお客さんにとってはストレスの溜まる回り方ですから、6.2回に比べて当然稼働も低い。今は1台ずつ5.9回回るようにしています」と同店店長。

店長自身は統一ゲージを始めて2カ月だが、その効果は早くも現れているようだ。

日曜日の夜の稼働が上がるとともに、同ホールのメイン機種である「CR海物語」(252台)で取れなかった利益が取れるようになった、という。

「パチンコ業界は日曜日は釘を閉めるのが当たり前でしたが、統一ゲージが完成するとそういう必要がなくなりました。スタート管理を基準値から±0.2回で管理しています。お客さんが手を放すような無駄な回し方をなくすだけで、それが利益に繋がってきます。ですから、日曜日だからといって釘を閉めて利益を取る必要がありません。普段通りに回りますから、日曜日の夜の稼働が上がりました」(店長)

同様に全国共通のメイン機種である海物語で利益が取れるようになったことが何とも心強い。同機は集客重視台で、利益が伴いにくいのが現場の悩み。ホールが利益を取りに走ればすぐに客は飛んでしまう。それが統一ゲージを実践して、ロスを省くことで今では利益の稼ぎ頭になっている。

「この稼働を維持管理するのがスーパーチャンサです。グラフ表示でスタート回数が基準値より高い台、低い台が一目瞭然。さらに、クリック一発で何番台か分かりますから調整も簡単になのました。とにかく使いやすくなりました」(店長)

ISO9002の理念をサポートする統一ゲージ理論のコラボレーションで、「安心、安全、快適」な店作りが強力に推し進められている。

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モノから人へシフト――人材活用が企業間の差を開く その2 [メディア掲載記事]

新井 広域出店型はスケールメリットの追及ですが、地域密着型は質の追及ですね。お客さんとの繋がり、コミュニケーション、信頼関係をいかに図っていくか。どちらがいいのかは日本は市場経済なので最終的にはお客さんが決める。そこから切り口が見えてくる。お客さんが「嫌」だといえば退場するしかない。

清水 パチンコ業界は変化の多い業界です。形態もどんどん変わって行くので流れには乗り遅れたくない。さらに、その流れの先を進むという意識を持って会社を運営していくには、人の能力、質が一番重要な部分になってきます。

新井 20世紀のパチンコ業界は人が主役として登場してこなかった。あくまでも装置や設備、立地が主役で人はあくまでも従の立場だった。だから人材は求めなかった。一昔前は人材という発想ではなく、“人手”だった。人に期待しなくても右肩上がりで確実にマーケットは大きくなり、度胸のある経営者がやってこれた。こんな単純な経営では立ち行かないことが今はっきり突きつけられた。マーケットが縮小する中でいくら立地がよくて、立派な装置を入れても今までのように業績は上がらない。今は人の能力によって会社を興す必要がある。そうすると経営者が信頼され、尊敬されなければならない。給料だけの雇用関係では伸びない。常々、私はパチンコ業界に人の問題を提起しています。それは業界を質の高いものにしたいからです。過酷な環境からパチンコ業界を育ててきた先代には敬意を表しますが、2代目にはいわせてもらいます。「食うためだけに会社をやっているのではない」と。親から受け継いだ会社を進歩、発展させる使命がある。社会から尊敬される業界を作って行く。そのためには社員教育が必要になってくる。

清水 21世紀は淘汰の時代です。現在の店舗は立地や設備を見てもほとんど差がない。それでは何で差がつくのか。ある大手は玉箱を運ばないセルフサービスという戦略を打ちだしている。これはこれで一つの考えだと思う。それに対して、逆にもっとサービスを打ちだす考え方も出てくる。一昔前は新店優位で新店が一人勝ちしていました。最近は新店がオープンしてもお客さんは平均的に流れてしまうケースが非常に多い。お客さんの選択肢が広がったことは確かですが、店舗に差がないからそういう状況になってきている。新店優位の図式が変わった現在、当社の武器は人材教育しかない、という方向性が本当に見えてきました。隣に新店ができれば昔の経営者は改装したり、玉を出したりして対抗しましたが、これからはもっと新たなスタンスが非常に重要になってくる。それが今回導入した本部システムでした。

新井 パチンコ産業は石炭産業のように完全に淘汰されることはありませんが、いくら巨大資本であっても手を抜くと淘汰されます。生き残る条件は遵法精神と人を育てているかどうかです。



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モノから人へシフト――人材活用が企業間の差を開く その1 [メディア掲載記事]

セントラルグループが本部システムを導入した根底には「人」というキーワードが読み取れる。業界のマーケットが縮小する中、ホール企業が生き残るには人材育成が最も重要なポイントとなってくる。そのためにはまず経営者の確固たるビジョンと経営哲学がありきだ。オフィスジャパンの新井博貴社長とセントラルの清水文徳専務にパチンコ業界における人材について語ってもらった。

新井 デフレ経済の閉塞感の中で、右肩上がりの経済を期待するのではなく、年々悪くなる状況を受け入れて、経営環境を経営者がどのように改善、改良していくのか。まず、経営者が覚醒しなければ21世紀のホール経営は始らない。
上昇気流、右肩上がりの中で経営がうまくいっても、それは真の経営者の実力ではない。それを実力と錯覚している経営者は今本当に困っている。その点、清水専務はパチンコバブルを経験されていない。業界が試行錯誤に陥っていた時期に業界へ入られた。

清水 この業界に入って5年目ですが、最大の課題は人材育成だと痛感しています。というのも、パチンコ業界には店長像にしても、スタッフ像にしてもまだ一つの決まったモデルがない。その部分が非常に未知数です。この部分をいかに伸ばすか。逆にいうと今までの釘調整にも限界が見えてきた。どんなに釘の技術が優れていても釘だけで集客するには限界を感じてきました。

新井 確かに釘を叩くという行為、開け閉めだけでは限界がある。その釘を使ったマネジメント。いわゆる管理をすることが重要になってくる。釘幅の管理、スタートの管理、アウトの管理、ベースの管理、というマネジメントの目で釘調整を見ていかないと本当に健全な利益は取れない。ベテランの釘調整の経験者はキャリアはある。その経験を科学的に分析して行動すれば進歩と発展はある。

清水 これからの店長に求められるのは自分にない能力の部下を育てることです。例えば、接客が優れているが機械整備は半人前のスタッフがいたとします。従来の考え方ですべてができて昇格させるのではなく、接客が得意なのであれば、接客を教えるポジションへ登用する。いい部分を伸ばしていく発想が必要ですね。

新井 職能はその人の人間性の開発でもあります。ここをベースに置いたキャリアアッププランを実施することも必要です。その時、哲学を導入することで仕事観が変わってくる。「食うだけのために働く」という考え方から、その仕事が「自分に向いているから」と変わってくる。そうなると仕事が好きになり、自分のやっている仕事に改良や改善を加えてくる。仕事から多くのことを学び始める。仕事が社会に役立っていることも見えてくる。
理想を追及する経営者の後ろ姿を社員は見ています。清水専務のように目標に向かって努力していれば、後を追っかけてくる社員も出てくるので人が育つのも早い。社員が誇りを持って働ける会社とは、お客さんや業界、さらには社会に役立っているかどうかということ。自分の最終ビジョンがこの会社にいたら実現できる、好きな経営者と考え方を共有したい、と思えるようになったらその会社は伸びる。

清水 そうですね。人材育成如何でパチンコ業界はまだまだ変わってくると思います。今は、大型店と弱小店、全国展開型と地域密着型の2極化が進んでいますが、広域展開型で一番悩んでいるのが教育だと感じます。ある程度、地域性は犠牲にして画一的なサービスになっている。地域密着型は地域性を最大限に活かすことによって広域型店に対抗できると思います。

つづく

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セントラルグループが、業界初の本部システム導入で質的拡大へ その2 [メディア掲載記事]

本部システムで全店が揺るぎない地域一番店へ

「塩釜セントラル」から車でわずか3分ほどの距離に600台の新店がオープンしたのは12月16日。

これに合わせて同ホールも184台の増台を図り、566台で12月12日にリニューアルオープンした。

ところが競合店出店の影響をほとんど受けていない様子だ。固定客をがっちりつかんでいるからだろう。そこには清水専務のこんな信念がある。

「特にグランドオープンで一番怖いのが、回らない台があること。例えば、平均で7回回っているとしたら、1台でも5・5回があるだけで、その台に付いたお客さんは個人的に回らない店というイメージがついてしまう。満台になれば、次に座ったお客さんもそう感じる。1年を通せばすごい数になる。回らない台を1台でもなくする、という徹底したスタート管理ができれば、グランドオープンは成功します。グランドオープンと銘打って宣伝広告した以上、来店して頂いたお客さんに対して失礼をするというのはまるっきりロスでしかない」

増台しても釘調整の負担は軽減している。

現在店長の他に主任2名がスタート釘を調整できるようになったからだ。

3名体制で回らない台や整備不良台などの細かなロス管理を客の視点に立って実践している結果であろう。そのためには玉1個、釘1本のロスへ目が向いている。

その成果が顧客の固定化に繋がっている、ということだ。

中には近くの島から自家用ボートでわざわざ来店する熱烈なセントラルファンもいる。

セントラルグループが全店のレベルアップを図るために4月に導入するのが、オフィスジャパンの本部システムだ。これは現場で使っているホールコンメーカーがバラバラでも、スーパーチャンサを介して本部で統一した営業データ収集が可能になり、本部でデータ集計、分析、評価、目標設定、戦略、戦術を立てられるようになった。

「これも導入の狙いは教育の観点です。スタートにしてもスロットの設定にしても今は店長に一任していますが、その議論の場を持つことが狙いです。それで、本部の考えを入れながら提案型にしたい。加えて、本部システムなら有能な店長の能力を1店舗で発揮するのではなく、全店に浸透させることができる。全体の底上げのスピードアップが図れる」

これまで、本部で把握できるのはコンピュータからの結果数字でしかなかった。

これでは「もっと頑張れ」というな曖昧な指示しか出すことができなかった。

本部システムを使えば、結果を作った原因(釘幅、スタート回数)や技術水準(決められたスタートのバラツキ)などが読み取れるため、質を高める行動の指標を本部で作れるようになる。新要件機時代に入り、本部能力の差で会社の優劣が決まる時代になろうとしている。

セントラルグループは本部システムの導入で全店の釘のレベルを把握するとともに、量的拡大から質的拡大を図り、全店が揺るぎない地域一番店になることを目指す。



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セントラルグループが、業界初の本部システム導入で質的拡大へ その1 [メディア掲載記事]

仙台に本社を置くセントラルグループ(清水栄一社長)が、チェーンの底上げを図るためにオフィスジャパンの本部システムを全国に先駆けて導入した。すでに同社の統一ゲージ経営サポートシステム「スーパーチャンサ」を導入して成果を上げているが、本部システムにより、同社の最高レベルのホールの水準を標準化することもできる。

人材を育てるためにチャンサ君を導入

相次ぐ大型新店のオープン。それに対抗する既存店のリニューアル。車で10分範囲に8店舗がしのぎを削る。

地元ではこれを表して“塩釜湾岸戦争”と呼ぶ。この状況で揺るぎない稼働率を誇るのがセントラル開発が経営する「塩釜セントラル」だ。現在、仙台を拠点に秋田、岩手地区で15店舗を運営している。

同社が転機を迎えたのが今から3年ほど前。平成11年11月11日に新規オープンした「大船渡セントラル」からだった。

初の試みとして入社3年未満の新卒1期生によるホール運営にチャレンジした。

「新人にホール運営を任せる際に、一番問題だったのが釘調整。釘調整というと職人の世界というイメージが強かったんですが、チェーン展開を目指すには一般社員でも簡単に釘調整ができるようにならなければなりません。。当時、統一ゲージの噂を聞いて、これなら新人でもスタート釘が担当できると思ってシステムを導入しました」と語るのは清水文徳専務。

懸案だった釘調整の問題も統一ゲージの実践で5万個近い稼働を維持。若手スタッフによる運営ながらたちまち地域一番店へ。

翌年12月1日に新規オープンした「塩釜セントラル」でもその成果が実証されることとなる。

同社が採用したのがオフィスジャパンの統一ゲージ経営サポートシステム「スーパーチャンサ&チャンサ君」。これは釘幅デジタル測定器「チャンサ君」と釘幅管理コンピュータ「スーパーチャンサ」で構成されている。現在15店舗中10店舗に導入されている。

「スーパーチャン君を設備費ではなく、教育費として捉えています。人材を育てることが一番大切ですから」(清水専務)といい切る。

さらに、こう続ける。

「15店舗の店長がいれば15店舗なりの考え方を持っている。ある店長はAというやり方はいいが、Bというやり方はお客さんを減らす。また、ある店長はBというやり方がよくてAというやり方はお客さんを減らす、という。これではどれが正しいのかはっきりしない。さらに、稼動が落ちれば、競合店や機械のせいにする。人をどういうふうに育てて行くか基準がない。これが一番辛かった。この基準が統一ゲージの中でできてきた、ということです」

つづく

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「4面等価理論」で新要件機を使いこなせ!! その2 [メディア掲載記事]

相手の営業内容を分析する競合店分析システム

4面等価による釘調整をマスターすれば、自ずと他店の釘調整まで見えてくる。パチンコ業界には他店との比較をするために、通称「頭取り」を行っているが、同社ではこれをシステム化した新システム「分析くん」をスーパーチャンサに搭載させる。

頭取りはPDAで行い、データはインターネットで本部のスーパーチャンサに送る。

「分析くん」の特徴は新たに玉箱の数や1000円スタート回数の項目が加わった。これに客数、交換率を入力することによって競合店の売上げや粗利を分析できることだ。まさに、「敵を知り、己を知れば百戦して危うからず」という孫子の兵法の応用である。

相手の営業状態が把握できれば戦略の組み立て方もまた違ったものになってくる。

これまでの頭取りデータは視覚的、情緒的なものだったが、「分析くん」は競合店の釘調整技術のレベルや経営内容まで推し量ることができる。

4面等価の実践、競合店分析――これで稼働が上がらない場合、新井社長は「経営者の経営哲学、経営ビジョンに問題がある」と断言する。

ではどうするのか。

「仕事を通して社員の生活を豊かにするようなビジョン政策が必要になってくる。2つ目は知識と体験とスキルを磨くこと。3つめは成功するために習ったことを繰り返し行う。そのためにもまず経営者が覚醒することです」

同社の本部システムを使いながら、業界最高水準のホール経営を目指す。



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