10年目の温故知新③ [メディア掲載記事]

「ビッグウェーブ」の競合店は4店舗。うち等価交換が3店舗で、残り1店舗が30個交換で営業している。

同ホールだけが“遊び”を優先して8月一杯まで42個交換を死守していた。

ホールの周辺には田園が広がる。4月、5月の農繁期は他店の稼働が下がる中、同ホールだけが上がった。

しかし、6、7月になると稼働が下がり始めてきた。昼間の稼働はさほどの変化はなかったが、夜の稼働が極端に落ち込んだ結果であった。

夜、短時間勝負にかけるサラリーマン客が等価の店へ流れたためだった。

地域性もあるだろうが、等価と42個交換が混在する地域で、42個で充分に客を付けているホールもある。

3ヵ月経っても好転する兆しは見られなかった。同じ土俵に上がる決断を迫られる。

9月8日から30個交換営業に踏み切った。30個交換に切り替えるに当たって1日を釘調整を費やし、さらに1日試し打ちをして均等にして開店に備えた。休業から3日目の午後3時に営業を再開した。

1ヵ月間は採算を度外視した。出すことは簡単でも30個交換で取るのは難しい。

「30個交換では釘がより大きなウエイトを占めます。でも勘助を使っていると釘の開け締めが楽です。例えば、0.5mm の開け締めでスタートを0.1回上げ下げできる感覚でスタート管理ができますから、出しさ加減、取りさ加減の限界まで挑戦できる。30個交換に変更しても売上も玉単価も変わっていません。むしろ、今のCR機は等価や30個交換の方が理に適っている。2000個、2100個の機械を出してきているので、出玉が少ない分スタートが回せる。ただ、確変中のベースは80以下、85以上にならないよう細心の注意を払っています。勘助があるからシビアな釘調整ができる」(黒川部長)

こうした緻密な釘調整を実行した結果、再び、地域一番店のレベルまで稼働が戻ってきた。

つづく

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