「4面等価理論」で新要件機を使いこなせ!! その1 [メディア掲載記事]

新海を導入したのに客がつかない……

依然としてパチンコ遊技機市場は「CR新海物語M27」の独壇場が続いている。2月の新台導入でも約4割弱が同機で占められており、もはや何ボックス確保できるかでホールの優劣がつき始めている。

実際、苦戦していた大手チェーンが4ボックス導入で息を吹き返しているケースもあるほど。しかし、導入したからといってそのまま集客に結びつくものでもない。

ホールそのものの信頼度もあるが、新要件機の4個戻しは従来の釘調整が通用しなくなっているからだ。

「5個返しの時はT1Yを削り、ベースを限りなく0に近づけていたが、4個返しでベースを落とすとお客さんは打たなくなります。玉持ちが悪いから玉単価は上がる一方。これではお客さんが続きません。では、どう対処すればいいのか。それにはスタート、ベース、確変ベース、特賞中のアウト(TO)の4つの項目で稼働が落ちない適正値を上限、下限の枠の中から導き出さなければなりません。これを4面等価理論と呼びます。この4つのバランスを取らなければ新要件機は使いこなせません」と語るのはオフィスジャパンの新井博貴社長。

聞きなれない「4面等価理論」という言葉が出てきた。どういうものなのか、もう少し詳しく説明してもらおう。

「これまで統一ゲージで使えるスタートの上限(これ以上回すと利益が取れないスタート帯)と下限(これ以上落すと稼働が落ちるスタート帯)を把握して、その範囲内でスタート管理することを指導してきました。しかし、新要件機は玉持ちが悪い。これまで以上にお客さんがストレスを感じない釘調整をすることが新要件機には求められます。それにはスタート、ベースだけではなく確変ベース、TOも含めた4面で稼働の落ちない上限、下限を細かく把握する、ということです。そこまでしなければ稼働と粗利は取りにくくなっています。当然その適正値は機種ごとに違うし、交換率によっても変わってきます」(新井社長)

例えば、交換率一つ取っても新要件機は従来通りにはいかない。交換率とベースの関係を見ても、ベースを上げれば上げるほど高交換率の店では利益が取りにくくなる。

かといって下げれば稼働が落ちてくる。客側からすれば玉持ちの悪い新要件機では高交換や完全等価の店は敬遠したくなる。

かといって40個交換では投下資本に対して見返りが少ない。新要件機では3円から3円30銭が適正な交換率、という見方もある。

話しを4面等価に戻そう。4項目の中で最重要なのが確変ベースの調整だという。理由は100回時短が組み込まれたからだ。

「確変ベースは次の大当たりまでのストレスを感じさせないための一番重要な部分。要は時間です。時短でチンタラしているときにTOが多すぎると特賞中の時間が長くなってくる。1ゲーム終了するのにある時間を越えるとお客さんはイライラしてくる。ではどれぐらいなら大丈夫か。目安は3分、300個を越えないこと。この確変ベース値が新要件機を使いこなすための鍵を握っています」(同)

4項目の適正値を導き出し、客がストレスを感じず、ホールも利益が取れるぎりぎりの許容範囲で釘調整することが4面等価理論である。

同社が発売する統一ゲージサポートシステム「スーパーチャンサ」には、稼働と粗利を4面等価で把握する機能が新たに搭載されている。

1つの項目でバランスは取れても、4つの組み合わせでバランスを取ることは統一ゲージの理論とスキル、さらに4面等価の帳票を出すスーパーチャンサがなければ極めて難しそうだ。

つづく

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