釘角度論・概論編その3 [メディア掲載記事]

スタートチャカー周辺に8割の玉を集める技術と理論

統一ゲージ理論は客が打った玉の何割をスタートチャッカー近辺に集めたいかの意思決定から始る。

渡りから渡り、ジャンプ、ヘソの間で玉を遊ばせ、そのうちの何割をスタートに入れるのか、という理論。それが7割なのか8割なのかは店の営業方針で決まる。

まず、第一段階で重要なことは玉の流れを一定化させるとともに、玉の速度を安定させることにある。

そのためには盤面を4分5厘に傾斜角度を合わせ、上段1/3(天釘から液晶の上あたり)の釘の角度を揃えなければならない。

この部分は唯一客が打った玉の反射角度が決まる場所でもある。

同一機種でこの部分が揃っていなかったら玉が乱反射する。一定させるためにまず釘の上下の角度を全部統一させなければならない。

これにより、右下の風車に当たった玉が、その下の渡り釘の4本目までに落ちる。この渡りに落ちないということは、風車の上の入口が広すぎるため、玉のスピードを殺しきれずに色々な方向へ飛んでいっているということでもある。

加えて、風車の上の方で玉を左右に散らすと、玉は渡りの下を通る。これは客のやる気をそぐ結果となる。ヘソの真下で玉が絶えず動いていることが客の第六感的にも視覚的にもいい。

バラツキを防ぐ上で、命釘を上から見たときの台形の面積を一緒にする。根元と手前のピッチを1/100ミリ単位で合わせることで、不確実をなくす。人為的に解決できることは徹底的に直す。

客は最初の1000円は液晶を見ていない。玉の流れや弾みを見ている。高価交換になると玉の運びにストレスを感じる。

8割を持ってくるということはそれ自体でストレスがない。だから、液晶に集中できる。統一ゲージは打ち手の気持ちをすごく考慮している。

統一ゲージが完成したからといってすぐに稼働に繋がらない。稼働は客との利益のやりとりでもある。

項目は5つ。

スタート、ベース、他入賞率、確変ベース、1回当たりの出玉。

これが客と店が共有する利害関係で、これを数値を当て込むことでその店の営業スタイルが確立する。

都心の等価交換の店は、利益をスタートとベースで取っている。スタートを落とし、ほかのチャッカーには一切入らない。

しかし、1回の出玉はちゃんと2000個、確変ベースも90個を維持している。ギャンブル性が高いが、それでもパチンコの潜在人口に支えられている。

対局にあるのが、郊外店。常連客対象だからあまり遊べなくすると困る。スタートやベースで利益を取るわけにはいかない。

利益は出玉や確変ベースを落として取る。

共通していることは1分間に6回を越えないタイミング入るようなゲージ作り。

この条件で、スタート、ベースを決めたら、どの項目をどう変化させたら利益や稼働がどう動くかを釘調整者は知らなければならない。

統一ゲージ作りは最初は手間暇がかかる。

上から下まで計算して落とすには角度を揃えなければならない。

しかし、これなくして玉の一定化とスピードの安定化は図れない。

統一ゲージはこれまで逃げ口とされていた不確定要素を人為的にどれだけ詰められるかの挑戦。データが揃わない理由を風車やネカセの問題にして出来ない理由を正当化してきた。

経営者も利益が上がっていたから見過ごしてきが、今はそういう時代ではない。

沈滞するパチンコ業界を蘇生するための手立てが統一ゲージである。



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